【米粉レシピ②】管理栄養士が教える! 米粉で作るスイーツ2種

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早いもので、いよいよ年末が近づいてきました。これからクリスマスシーズンに入り、クリスマスケーキを作る方もいらっしゃるのではないでしょうか。ケーキなどのお菓子を作る際小麦粉で作ることが一般的だと思いますが、小麦粉の代わりに米粉を使うことでグルテンフリーな上、栄養価の高いスイーツを作ることができます。今回は米粉を使ったスイーツとして、とても簡単に作れるビスコッティと、クリスマスケーキにもアレンジできるガトーショコラの2種類をご紹介します。

★米粉の栄養素については、「【米粉レシピ①】管理栄養士が教える! グルテンフリーの米粉を使ったお菓子」をクリックし、記事をご覧ください。

 

 

◆ザクザク ビスコッティ

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<材料>(10本くらい)

米粉            70g

全粒粉           20g

卵             1個

牛乳            卵と合わせて80mlになるように

グラノーラ(他のシリアルでもよい)   50g

 

<作り方>

①  オーブンを180度に予熱しておく

②  秤(はかり)に器を置き、その中に食品用のビニール袋をセットする。ビニール袋の中に米粉と全粒粉小麦粉をはかり入れる

③  ②のビニール袋に空気を入れ軽く振って粉を混ぜ合わせる(粉がこぼれないように口をおさえておきましょう)

④  ③にさらにグラノーラをはかり入れ、軽く振って混ぜ合わせる

⑤  計量カップに卵を割り入れ、牛乳を加えて80mlになるようにする

⑥  ④に⑤を入れてビニール袋の上からよくもみ合わせ、ひとまとまりになるようにする

⑦  ビニール袋のまま1cmの厚さの長方形にのばし、成型する

⑧  ⑦をビニール袋から取り出し、180度に熱したオーブンで20分焼く

⑨  取り出したら熱いうちに1cm幅に切る

⑩  オーブンを160度に下げて予熱する

⑪  ⑨の断面を上に向けて160度のオーブンで20~30分焼く

⑫  焼き終わったらオーブンから出して冷やす(さらにカリッとさせたい場合はオーブンの中に30分ほど置いたままにする)

 

今回のレシピには砂糖を入れていないので、グラノーラの甘さだけのビスコッティです。米粉をはじめ素材の美味しさを感じることのできる一品になっています。甘いビスコッティを作りたい時は砂糖を10~30g程度増やしてみてください。加えるシリアルによっても甘さが変わります。

砂糖を20gとフルーツグラノーラを入れたビスコッティも作ってみましたが甘さ控えめが好きな私には結構甘かったです。甘さは好みによって異なるので、自分好みの配合を探してみるのも楽しいですよ。

袋の中で混ぜるので洗い物が少ないですし、とっても簡単にできます。シリアル以外にもアーモンドやクルミなどのナッツ類を入れても美味しくいただけます。その場合はお好みによって少し砂糖を加えてみてくださいね。

 

 

◆ガトーショコラ

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<材料】>(直径18cm)

米粉         60g

純ココア       30g

チョコレート     100g

バター        50g

卵          4個

砂糖         80g

生クリーム      50ml

 

<作り方>

①  オーブンを180度に予熱しておく

②  卵は室温に戻し、卵白と卵黄に分けておく

③  チョコレートは刻んでバターと一緒に器に入れ、レンジで加熱して溶かしておく

④  卵黄に砂糖を半分量(40g)入れてよく混ぜ、③を加えてさらによく混ぜる

⑤  ④に生クリームを少しずつ加えながら混ぜる

⑥  ⑤に米粉と純ココアを入れてゴムべらでサックリと混ぜる

⑦  別のボウルを用意し、卵白に砂糖の残り半分(40g)を入れて、泡たて器でピンっと角が立つまでしっかりと混ぜる

⑧  ⑥に⑦の半分量を入れて泡たて器でよく混ぜ合わせ、残りの⑦を入れて泡が消えないようにゴムべらで軽く混ぜる

⑨  ⑧を型に流し入れて180度のオーブンで25~30分程焼く

⑩  お好みで上に粉砂糖をかけて完成

 

卵白を泡たてる泡たて器、またはボウルに水分や油分などがついていると卵白が泡たちにくくなりますので気を付けてください。よく洗って乾燥させたものを使うとしっかりと角が立つメレンゲが作れますよ。

チョコレートをビターなものにすると大人なガトーショコラに、またミルクチョコレートを使うと子どもたちにも嬉しい甘いガトーショコラになります。我が家の子どもたちはビターなケーキの方が好きなので、今回はビターとミルクチョコレートを半々にして作ってみました。好きな味によってアレンジ可能ですので、是非お試しください。

 

どちらの米粉スイーツもとても簡単にできます。米粉初心者の方でも失敗が少なくできますのでオススメです。この機会に米粉を使ったスイーツを作ってみてはいかがでしょうか。

 

文:カベルネmama

管理栄養士、食生活アドバイザー2級の資格を保持。保育園で献立作成や食育を担当していた経験を持つ。現在は幼い3人の息子の育児をしながらレシピ記事作成を行う。料理を作ること・食べることが大好き。子どもたちのため、栄養たっぷりで簡単に作れ、喜んで食べてくれるものを考案する日々を送る。

 

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【米粉レシピ①】管理栄養士が教える! グルテンフリーの米粉を使ったお菓子

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日本の食料自給率の低さが叫ばれ続けている昨今。一方で、お米の消費は一貫して減少傾向にあり、一人当たりの米消費量は昭和37年度のピークから半減しています。日本国内でも自給可能で、総供給熱量の2割を占めるお米の消費拡大は、自給率を向上させる上でも大変重要であると位置付け、農林水産省が先頭を切って、お米及び米粉の消費拡大を進めています。小麦粉を米粉にかえるだけで、日本の食料自給率を上げる。この機会に普段の食生活に米粉を取り入れてみませんか。

 

実は、小麦粉よりもアミノ酸バランスが優秀

アミノ酸はタンパク質の元になる大切な栄養素ですが、その中でも必須アミノ酸は人の体内ではつくることができないため、食事から摂取するしかありません。必須アミノ酸は9種類。必須アミノ酸にはアミノ酸スコアというバランスを示す指標があり、いくら他の種類の必須アミノ酸が高い数値でも、1つ低い数値のものがあると全体のアミノ酸数値は一番低いものになってしまいます。9種類の必須アミノ酸をそれぞれ多く含んでいるものがよりアミノ酸スコアが高くなり、100に近いものが良質なタンパク質ということになります。

米粉のアミノ酸スコアは56、小麦粉の36やそばの50と比べると穀物の中では高い数値です。アミノ酸スコアは、一緒に食べる食材によっても影響を受けます。つまり必須アミノ酸のうち1つの数値が低かった場合、その低いものを他の食材で補うことによって、アミノ酸スコアを上げることができるのです。

米粉は、リジンというアミノ酸のみが他に比べ極端に低くなっています。リジンさえ補えられればより良質なタンパク源に。リジンは乳製品や魚・肉類などの動物性食品や大豆製品に多く含まれています。今回の米粉お菓子レシピはどちらも牛乳を使っているので、米粉に足りないリジンを補いアミノ酸スコアが高くなることでより良質なタンパク質となりますよ。

 

◆米粉レシピ☆パンケーキ

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<材料>
米粉                   100g
ベーキングパウダー            小さじ1
砂糖                   20g
卵                    1個
塩                    ひとつまみ
牛乳                   100cc
バター(他のオイルでもよい)       10g

 

<作り方>
① バターは耐熱容器に入れて電子レンジに30~40秒程かけて溶かしておく
② 卵と砂糖・塩をボウルに入れ泡たて器で混ぜ、白っぽい泡が立つまで泡たてる
③ 牛乳を②に加え、なるべく泡が消えないように泡たて器で混ぜる
④ 別のボウルに米粉とベーキングパウダーをはかり入れ、③を入れてしっかり泡たて器で混ぜ合わせる
⑤ ④に①を加えて泡たて器でしっかり混ぜる
⑥ 場合によってはフライパンにバターや油(分量外)を引き、⑤を弱火で両面焼いて完成
※型を使うと高さのあるパンケーキができます

 

 

 

◆米粉レシピ☆胡麻クッキー

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<材料>

米粉                  70g

片栗粉                 20g

すり胡麻                10g

砂糖                  50g

塩                   小さじ1/2

牛乳(豆乳)              30cc

バター                 30g

 

<作り方>
① バターは耐熱容器に入れて電子レンジに40~50秒程かけ溶かしておく
② ボウルに米粉、片栗粉、すり胡麻、砂糖をはかり入れる
③ ②のボウルに①と牛乳を入れてヘラで混ぜる
④ ③をひとまとめにし、ラップでくるんで冷蔵庫で30分程休ませる
⑤ オーブンを180度に予熱する
⑥ ④を5~8mmの厚さにのばし、型で抜く
⑦ クッキングシートを敷いた天板に⑥をのせて20分程オーブンで焼く
※型がない場合は丸めて5mm程につぶしてもいいですし、④で四角や丸の棒状にまとめて30分休ませた後5mm程の厚さに切っても◎
※米粉は種類によって水分量が異なるため、まとまりにくい場合は牛乳を増やしてください

 

お菓子として紹介していますが、どちらも甘さ控えめのレシピですので朝食などにもオススメです。お好みで砂糖を10g程増やしてください。

 

参考サイト:

文部科学省「日本食品標準成分表2015年版(七手訂)アミノ酸成分表編」

農林水産省資料
http://www.maff.go.jp/j/syouan/keikaku/soukatu/attach/pdf/index-125.pdf

農林水産省中国四国農政局資料
http://www.maff.go.jp/chushi/kome_syoukaku/komeko/pdf/03komekoworkbook.pdf

農林水産省九州農政局資料

http://www.maff.go.jp/kyusyu/seiryuu/komeko/komeko.html

 

文:カベルネmama

管理栄養士、食生活アドバイザー2級の資格を保持。保育園で献立作成や食育を担当していた経験を持つ。現在は幼い3人の息子の育児をしながらレシピ記事作成を行う。料理を作ること・食べることが大好き。子どもたちのため、栄養たっぷりで簡単に作れ、喜んで食べてくれるものを考案する日々を送る。

 

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【12月薬膳レシピ】ホームパーティーに薬膳を!冬の不調を改善 エビとナッツとレーズンのカレー炊き込みごはん

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冬本番の寒さを迎える12月、そして今年も残り1か月となりました。忙しい毎日の中に、忘年会やクリスマス会、お正月と楽しい行事が盛りだくさんな時期ですね。

人が集まることが増え、みんなで食事を囲むことも多くなるこの時期。忙しさで体調を崩さないためにも、お家パーティーの際には是非薬膳を取り入れてみてください。“体を整えながら楽しむ!!” 理想のパーティースタイルの1品をご提案します。

 

冬の不調を整える

寒さが厳しくなる冬。寒さによる不調に気をつけたい季節です。活発化した寒気が体内に侵入することで悪寒、震え、冷えなどを引き起こします。そして悪化すると風邪をひいたり、冷え性になったり、女性は生理痛や生理不順が起きたりなど……様々な不調につながります。

そんな不調を引き起こさないために、以下の食材を積極的にとってください。

 

◆体をしっかり温める食材

冬は体を温めるエネルギー(陽気)が傷つきやすく冷えを引き起こしやすくなるため

生姜、ネギ、エビ、くるみ、唐辛子、シナモン、山椒、黒胡椒、にんにく、にら、ラム肉、鶏肉etc

 

◆腎を補う食材

腎は冬に活発に働く臓器です。寒冷に弱い臓器でもあるため、しっかりと養生してあげましょう

エビ、くるみ、ブロッコリー、山芋、ごぼう、黒きくらげ、黒ごま、黒豆、黒米、ひじき、昆布、クコの実etc

 

◆気血のめぐりを良くする食材

寒さにより体の気(体を動かすエネルギー)血(血液)水(水分)の循環が悪くなるため

ニラ、玉ねぎ、パセリ、ネギ、レーズン、セロリ、キンカン、黒きくらげ、陳皮、柑橘系etc

 

 

冬の不調を改善 エビとナッツとレーズンのカレー炊き込みごはん

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<レシピ4人分>
お米 2合
水 300ml
牛乳 100ml
エビ 100g
玉ねぎ 1/4個
レーズン 20g
くるみ 30g
カシューナッツ 30g
パセリ 適量
バター(炒め用) 10g
*カレー粉 小さじ1
*はちみつ 小さじ1/2
*塩 小さじ1
*コショウ 少々
*シナモンスティック 1本

 

<作り方>
1. お米は洗って、30分程度ざるにあげて水気を切り、バターで透明になるくらいまで炒める

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2. エビは殻をむいて背わたを取り、片栗粉(大さじ2)、塩(小さじ1)、酒(大さじ1)を揉み込んで水で洗い流し下処理をする
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3. 玉ねぎはみじん切りに、ナッツ類は食べやすいよう刻んでおく
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4. 土鍋、または炊飯器にお米と水、牛乳を入れて、*印の調味料とスパイスを入れ軽く混ぜる
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5. 4の上に玉ねぎ、エビ、レーズン、ナッツ類の順にのせて、普通のごはん同様に炊く
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6. お皿に盛り付けて、パセリを散らしたら出来上がり
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★Point……牛乳を入れることで、深みのある味に仕上がります

 

文:建部春菜

「薬膳とヨガと心地よい毎日」主宰。熊本を拠点に薬膳やヨガをベースとしたライフスタイルを提案。様々な場所で薬膳やヨガのイベントを開催 。また、学研プラス merアプリにて「かんたん薬膳」を連載。

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【秋レシピ】管理栄養士が教える簡単で美味しい♪「根菜たっぷり 福神漬け」

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「福神漬けって、カレーライスの時だけに食べるもの」だと思っていませんか? 実は、かく言う私もそうでした。カレー屋さんで食べるくらいで普段はあまり食べる機会がなかったのですが、作ってみるととても簡単で、しかもいろいろなお野菜を使えるので、今では福神漬けのとりこです。

スーパーなどで売っているものは着色料などが入っているようで、赤色や黄色などカラフルな印象の福神漬けですが、作ってみると結構黒い、もしくは茶色いお漬物。自分で作ることで好きなお野菜を入れることができますし、安心して食べることができるのでオススメです。今回は根菜をたっぷり使った福神漬けをご紹介します。

 

なぜ「福神漬け」と呼ぶの?

福神漬けは、大根・ナス・瓜・なた豆・レンコン・カブ・紫蘇の実など7種類程度の野菜を、砂糖やみりん・醤油で漬けた漬物のことです。漬ける野菜はお店や季節によって変わるようです。「福神漬け」と言えばほとんどの人はどんなものか分かると思いますが、そもそもなぜ「福神漬け」という名前が付けられたのでしょうか。それにはいくつか説があるようですが、7種類の野菜を漬けるため七福神に見立てて名付けたと言われています。また、福神漬けを最初に作ったお店の近くに七福神である弁財天が祭られていた、という説もあるとか。どちらにしてもとても縁起のいい食べ物のようなので、お野菜もたっぷり食べられるとなれば積極的に食べたいですよね。

 

レンコンのビタミンCは熱で壊れにくい

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今回の福神漬けの中心となるレンコンには、水溶性ビタミンの1つであるビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCは疲労回復や老化防止、美肌に効果が期待できる栄養素ですが、熱で損失してしまうことが多いため、生で食べる方が効果的です。熱に弱いことがデメリットであるビタミンCですが、レンコンのビタミンCは熱で壊れにくいという強いメリットが。レンコンに豊富に含まれるデンプンがビタミンCを守ってくれるため、加熱しても比較的多くのビタミンCを含有しているという訳です。

また、レンコンを切った時に変色してしまうのは、タンニンというポリフェノールが含まれているため。このタンニンには消炎や止血作用があるため、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの止血に効果が期待できます。また、レンコンのおろし汁を使った民間療法なども多く、鼻血や咳・ぜんそくの発作止めなどに効果があるようです。ビタミンCに加えポリフェノールであるタンニンも抗酸化作用を持つため、レンコンは美肌をはじめ身体の老化防止に効果を発揮してくれる強い味方です。

 

◆野菜たっぷり 福神漬け

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<材料>

レンコン     200g

大根       150g

人参       100g

いんげん        30g

生姜       1カケ

塩昆布      大さじ2

炒り胡麻     大さじ2

☆砂糖      100g

☆濃口醤油       100cc

酢           50cc

 

<作り方>

① レンコン・大根・人参は厚さ2~3ミリのイチョウ切りにする

② いんげんは1センチくらいの長さに切る

③ 生姜は皮をスプーンなどでこそぎ、千切りにしておく

④ ①をボウルに入れ、塩大さじ1(分量外)をふってしんなりするまで1時間くらいおく

⑤ 鍋に☆を入れて加熱し、砂糖が溶けたら水分をしっかり絞った④といんげん・生姜・塩昆布を入れて中火~弱火で15分程加熱して煮詰める

⑥ 最後に酢を加え、ひと煮立ちさせたら炒り胡麻を入れて完成

※清潔な保存容器などに入れて冷蔵庫で保存し、3~4日を目安に食べきってください

 

今回の手作り福神漬けとご飯を一緒に食べるとごはんが進む進む! レンコンのシャキシャキ感がたまりません。本当に美味しくてついつい食べ過ぎてしまうほど。我が家の常備菜に仲間入り決定です! 新米の時期ですので、新米のごはんにのせて食べてみてはいかがでしょうか。これからの時期、カブやミョウガを入れても美味しいと思います。是非お試しください。

 

文:カベルネmama

管理栄養士、食生活アドバイザー2級の資格を保持。保育園で献立作成や食育を担当していた経験を持つ。現在は幼い3人の息子の育児をしながらレシピ記事作成を行う。料理を作ること・食べることが大好き。子どもたちのため、栄養たっぷりで簡単に作れ、喜んで食べてくれるものを考案する日々を送る。

 

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【11月薬膳レシピ】風邪をひきにくい体に…免疫力アップ 鶏肉と野菜のオイスターソース炒め

毎年、11月7日前後に迎える立冬。暦の上では冬を迎えます。日中、太陽の下ではまだポカポカと暖かい空気を感じますが、着実に寒さが増していくのを感じる季節です。

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そしてこれから気になるのが、風邪やインフルエンザの流行です。この時期の風邪やインフエンザは空気感染が多く、感染してしまう原因の一つは、寒さによりエネルギーが消耗され免疫力が下がってしまうからです。

これからの季節、風邪やインフルエンザにかからないためにもしっかりと免疫力を上げることが大切です。

 

免疫力を上げるには……?

まず、薬膳で考える免疫力アップは、しっかりと体の気(エネルギー)を充実させることです。気が不足してしまうと、疲れやすかったり、口内炎ができやすかったり、ストレスを感じやすかったり……そんな時は免疫力も低下しています。まずはしっかりと気を補ってあげることが大切です。

そして、食べたものをエネルギーに変える役割を担う消化力を高めてあげること、外気から空気を入れないよう抵抗する働きと関わる肺を強めること、生命力の源でもある腎を強くすることも大切です。今年の冬はこれらをバランス良く保ち、風邪やインフルエンザに負けない体作りを心がけましょう。

 

◆気を補う食材
鶏肉、豚肉、米、イモ類、大豆、なつめ、舞茸、椎茸、かぼちゃ、甘酒etc

◆消化を整える食材
生姜、ニラ、ネギ、粟、白菜、山芋、レンコン、大根、カボチャ、カブ、舞茸、干し柿etc

◆肺を補う食材
レンコン、長芋、銀杏、春菊、ユリ根、クレソン、松の実、白キクラゲ、柿、梨etc

◆腎を補う食材
長芋、ブロッコリー、ごぼう、くるみ、カシューナッツ、ブルーベリー、エビ、黒ごま、黒豆etc

 

免疫力アップ 鶏肉と野菜のオイスターソース炒め

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<レシピ4人分>

鶏もも肉 1枚
長芋 200g
舞茸 1パック
ブロッコリー 1株
にんにく 1片
生姜 1片
*片栗粉 小さじ2
*塩 コショウ 少々
●砂糖 大さじ3/4
●オイスターソース 大さじ1
●酒 大さじ1
●醤油 大さじ1
サラダ油 適量
ごま油 適量

 

<作り方>

1. 鶏肉は一口大に切って、*をまぶしておく

2. 長芋は皮をむいて5cm程度の拍子切り、舞茸は汚れを落として食べやすい大きさにさく。ブロッコリーは小房に分けて下茹でをする

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3. 生姜とにんにくはみじん切りにする

4. フライパンにサラダ油を入れ、みじん切りした生姜とにんにくを入れる

 香りが出たら、鶏肉→長芋→舞茸→ブロッコリーの順に入れ炒める

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5. ●の調味料を入れ炒め合わせたら、最後にごま油を入れ風味をつけたら出来上がり

 

文:建部春菜

「薬膳とヨガと心地よい毎日」主宰。熊本を拠点に薬膳やヨガをベースとしたライフスタイルを提案。様々な場所で薬膳やヨガのイベントを開催 。また、学研プラス merアプリにて「かんたん薬膳」を連載。

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