【夏レシピ】管理栄養士が教える「梅干しアレンジレシピ」

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蒸し暑くなるこの季節に活躍する梅干し。日本では昔から『梅はその日の難のがれ』また『1日1粒食べると医者いらず』と言われる程、梅干しは美容や健康によく、さまざまな効果があります。スーパーの梅干し売り場を見てみると、昔ながらの酸っぱい梅干しに加え、かつお梅やはちみつ梅、減塩梅などたくさんの梅干しを見かけます。
今回は、そんな梅干しを使ったアレンジレシピを作ってみましょう。

 

梅干しに含まれる強力抗酸化作用で美肌に

美容に大敵である活性酸素。活性酸素は身体の中で必要以上に増えてしまうと、健康な細胞が酸化されて正常な機能を失ってしまいます。活性酸素が必要以上に増えるとシミ・シワなど肌の老化ばかりでなく、動脈硬化や心筋梗塞などの原因となってしまうことも。

活性酸素を必要以上に増加させないためには、抗酸化力を高めることが大切です。しかし、抗酸化力は加齢と共に低下してしまうため、抗酸化物質を多く含む食材を食べることが重要となります。梅干しには強い抗酸化作用を持つフラボノイドが含まれています。梅干しを毎日数個食べることでシミ・シワなどの老化を抑えて美肌に近づけるだけでなく、生活習慣病の予防にもつながります。

 

夏バテ予防に梅干しを

暑くなると食欲がなくなることがあります。冷たいものを食べたり飲んだりして、胃が疲れてしまうことが原因の1つに挙げられます。胃が疲れてしまうと消化がうまくいかず、食欲不振につながってしまいます。それを改善してくれるのがクエン酸です。

クエン酸は酸っぱい成分の代表物質で、梅干しにはたくさん含まれています。梅干しなどの酸っぱいものを食べると、酸っぱさに刺激されて唾液が出てきます。唾液には消化を助ける働きがあるため、暑い夏に冷たいものを食べたり飲んだりして疲れた胃の負担を軽減させてくれます。さらに、クエン酸には食欲増進効果もあるのでより一層夏バテしにくくなります。これからの時期には特に梅干しを食べてみてはいかがでしょうか。


カルシウムの吸収を助けるクエン酸

梅干しに含まれるクエン酸には、吸収されにくいカルシウムを体内で吸収しやすくしてくれる作用があります。これを「キレート作用」と言い、カルシウムや鉄などのミネラルを、クエン酸が囲い込んで吸収しやすくしてくれるというものです。

湯沸かしポットを長年使っていると、底の方に白い物質がこびりついてきます。これは水に含まれるカルシウムなどのミネラルが結晶化したもの。これを取り除く際に使われるのもクエン酸です。この際もクエン酸のキレート作用が働くことによってカルシウムなどのミネラルがクエン酸に囲い込まれて取り除かれ、ポットがキレイになるというわけです。

酸っぱくない梅干しもたくさん売られていますが、カルシウムの吸収を助けるクエン酸がたくさん含まれているのは酸っぱい梅干し。顔がくしゃっとなってしまうような、酸っぱい昔ながらの梅干しも食べてみてください。

今回ご紹介するレシピは、胡麻やちりめんじゃこなどが入ったカルシウムたっぷりのふりかけです。日本人に不足しがちなカルシウムですが、梅と一緒に食べることでキレート作用によりカルシウムを吸収しやすくしてくれるので、骨粗鬆症などの予防にも効果的です。

 

梅とちりめんのふりかけ
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<材料>
梅干し          50g
ちりめんじゃこ      40g
かつおぶし        ひとつかみ
胡麻           大さじ1
濃い口醤油        小さじ1
ごま油          大さじ1

<作り方>
① 天板にクッキングシートを敷いて梅干しを並べて置き、120度のオーブンで40分~1時間かけて焼く
② ①の梅干しの種を除き、こまかく刻む
③ フライパンにごま油を熱し、ちりめんじゃこを入れて炒める
④ ③に②と濃い口醤油を入れてからまったら、かつおぶしと胡麻を入れて混ぜ合わせる


umeboshi3どうしても食欲がない時は、このふりかけをかけてお出汁をかけ、お茶漬けにしてもおいしくいただけます。お好みで塩こんぶなどを入れてください。



参考サイト:
紀州梅効能研究会
http://www.umekounou.com/study/flavonoid.html 

 

文:カベルネmama
管理栄養士、食生活アドバイザー2級の資格を保持。保育園で献立作成や食育を担当していた経験を持つ。現在は幼い3人の息子の育児をしながらレシピ記事作成を行う。料理を作ること・食べることが大好き。子どもたちのため、栄養たっぷりで簡単に作れ、喜んで食べてくれるものを考案する日々を送る。

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