気候が穏やかで気持ちよい季節になりましたが、暦の上では5月上旬に立夏を迎え、少しずつ夏に近づいています。徐々に気温も上がり発汗量も増してきます。中医学的にはこの時期「心」に疲れが出やすく、血流に影響を及ばします。また暑さが増すと比例して体への負担も大きくなってきます。夏に不調を感じやすい方、夏を快適に過ごすためにも今から体を整えていきましょう。
初夏は心のケアと血流アップを心がけて
夏の暑さは「心」*との関係が深く、血流や精神活動に影響を及ぼします。心臓は全身に血液を送り、精神活動を統括する臓器です。また、汗は「心臓の液」と言われ心との関係が深いため、たくさん汗をかくと心に負担がかかります。よって、汗をかくことは血流にも影響してくるのです。心への負担によって血流が悪くなると、手足や顔のむくみが出たり、顔色が悪くなったりします。ひどくなると、顔は黒っぽく、舌や唇が青紫になり、動悸や息切れを引き起こすこともあります。夏本番はこれからですが、梅雨時期や真夏に体調を壊さないためにも、初夏のこの時期からしっかりと心のケアと血流を意識した養生を心がけましょう。
「心」*=心臓自体のこと
◆心のケアには
ゴーヤ、青じそ、ごぼう、ピーマン、オクラといった苦味のあるもの 。らっきょう、蓮の実、ユリ根、あん肝、あさり、ひじき。
◆血流アップには
セロリ、玉ねぎ、パセリ、ナス、クレソン、オクラ、ニラ、レタス、ターメリック、サフラン、きくらげ、納豆、黒豆etc。
野菜たっぷりターメリックライス
<レシピ4人分>
米 2合
玉ねぎ 1/4個
セロリ 1/2本
人参 1/2本
パセリ 適量
ツナ缶 1缶
*ターメリック 小さじ1/2
*塩麹 大さじ1
*オリーブオイル 大さじ1
*ローリエ 1枚
<作り方>
1. 米を研ぎ、30分程ザルに上げておく(味が染み込みやすくなる)
2. 玉ねぎ、セロリ、人参は細かく切り、油で炒めて軽く塩コショウを振る
3. 炊飯器に米と*を全て入れて2合の目盛りまで水を入れる
4. 2とツナも炊飯器に入れて普通に炊く
5. 炊き上がったらふんわりと混ぜ合わせて器に盛り、パセリを散らしたら出来上がり
文:建部春菜
「薬膳とヨガと心地よい毎日」主宰。熊本を拠点に薬膳やヨガをベースとしたライフスタイルを提案。様々な場所で薬膳やヨガのイベントを開催 。また、学研プラス merアプリにて「かんたん薬膳」を連載。