ダイエットにも効果的!? お米のおいしいヒミツ

「ごはんを食べると太る」……いつ、誰が言いはじめたのか、世の中のダイエッターから敬遠されるようになってきたお米。確かに、お茶碗一杯(150g)のお米の成分を見てみると、その60%が水分、約37%が炭水化物といわれています。“炭水化物”と聞くだけで「多く摂取しすぎると太ってしまう」と心配する人も多いかもしれません。

 


ごはんを食べると太る?


炭水化物には、血液中の糖分の量(血糖値)を増やす働きがあるため、摂取すると血糖値が上がります。この急激な血糖値の上昇は肥満につながるのですが、お米の炭水化物のほとんどはでんぷん。体の中に取り込まれたでんぷんは、口の中で細かく噛み砕かれるとき、唾液の成分によってブドウ糖という糖分に変化します。これには時間もかかるため、甘いお菓子を食べた時ほどの急激な血糖値の変化は起こりません。

また、小麦などの米からできているパンや麺類と違い、粒のままで摂取するため、ゆっくりと消化され吸収されていきます。このことから、腹もちがよく、おなかが空きにくいので間食が減ったり、体に脂肪を溜めるホルモンの分泌がゆるやかで、それに起因する体脂肪の蓄積が抑えられたりと、メリットもあるのです。

さらに、ブドウ糖は、脳の唯一のエネルギー源。一日のはじまりの朝食時にお米を食べると、脳が活性化され頭がシャキッとする、といわれています。朝に食べたごはんは、健康な成人男女で、約3時間で消化されます。昼食から逆算すると、9時までに朝ごはんを食べれば、良いタイミングでまたブドウ糖をチャージできるのです。

体にも良いお米を食べれば、太る心配もない上に、規則正しい食生活も実現できます。逆にごはんを食べないと、エネルギー不足で脳も体も元気に働かなくなってしまいます。“食べ過ぎ”には注意が必要ですが、自分のライフスタイルや体調に合わせて、しっかりとお米を食べていきましょう。

 

どんなおかずとも相性抜群


前述した通り、ごはんは水分を多く含んでいます。そして、お米は水で炊きます。これがダイエットにも良いといわれています。油やバターを使わず、0キロカロリーの水だけで主食が食べられるのです。また、水を十分に含んでいるので、のどごしがよく、味にクセがなくて適度なうま味があるので、どんなおかずと組合わせても美味しく食べることができます。

和食では、主食のごはんに対し、主菜と副菜をいくつか組合わせた食事が基本とされてきました。味噌汁に魚や肉、野菜のおひたしや煮物、漬物など、昔から取られて来た“一汁三菜”の食事のスタイル。少し意識するだけで、自然と栄養バランスがよい健康食となり、ダイエットには抜群の食事となるのです。

◆参考文献・サイト
・丸山清明監修『お米の大研究』PHP
・大桃美代子『日本一おいしいお米の食べ方』中経出版

okomeno
mozi rekishi mozi tane mozi bunka mozi hito mozi hito mozi huukei mozi noukamuke

【秋レシピ】管理栄養士が教える!サバの水煮缶で作る『サバのソフトふりかけ』


【秋レシピ】管理栄養士が教える!不溶性食物繊維豊富なきのこで作る贅沢炊き込みごはん


美しく凛と咲く「ヒガンバナ」が農家の天敵から田畑を守る!


商人が農民をねぎらうためにはじまった、250年以上続く「八朔祭」


【秋レシピ】管理栄養士が教える! 冷え性予防に風邪予防も!?「みょうがで作るふりかけ」