日中はまだ暑さが残るものの、朝夕は秋の涼しさを感じる季節になりました。虫の声からも秋を感じ、夏の湿った空気から秋の乾燥した空気に変わりつつあります。これから秋が深まるにつれ、この乾燥した空気が体の不調につながりやすくなります。外からのケアだけでなく、しっかりと中から潤いを与え整えていきましょう。
体を潤す食事を心がけましょう
秋は乾燥する空気に気をつけたい季節です。体を乾燥させ、臓器では肺にダメージを受けやすくなります。乾燥は体の水分を傷つけるので、口や鼻の乾燥、喉のイガイガ、皮膚や髪の乾燥を引き起こします。また、肺に影響が出ると咳や痰、鼻水が出やすくなり、ひどくなると喘息や鼻炎、肺炎になることもあります。肺は空気の出入りがあるため外の環境に左右されやすい臓器です。このような症状が出る前に、鼻の乾燥を感じたら要注意です。食事でしっかりと体の中から潤しましょう。
また、体の中から潤すためには、お腹を温めて消化を整えることも大切です。消化が整っていなければ、体が潤いを吸収することができません。潤いを補う食材とともに消化を整えることも意識し、肌トラブルや体の不調を感じない快適な秋を過ごしましょう。
体の中からしっかりと潤す食材
◆潤いを与えて肺を整える食材
山芋、ユリ根、柿、梨、白きくらげ、白ごま、くこの実、豚肉、杏仁、松の実、銀杏、クレソンetc
◆お腹を温めて消化を整える食材
生姜、ニラ、ネギ、粟、白菜、山芋、蓮根、大根、カボチャ、カブ、舞茸、干し柿etc
「山芋と松の実のお粥 —じゃこと生姜の佃煮を添えてー」
◆山芋と松の実のお粥
<レシピ>
米 1合
粟 大さじ1
山芋 200g
松の実 20g
太白ごま油 小さじ1
塩 小さじ1
<作り方>
1. 米はといてザルに上げておく。粟も洗ってザルに上げておく
2. 山芋は皮をむいて1cm角のサイコロに切る
3. 鍋に水800〜900mlを入れ、沸騰したら1を入れ、再び沸騰したら太白ごま油を入れる。時々混ぜながら20〜30分程度柔らかくなるまで煮る
4. フライパンにごま油大さじ1程度を入れ山芋と松の実を炒め、塩コショウで 味を整える
5. お米が柔らかくなったら4を入れて、2〜3分程度、混ぜながらお米と一緒に煮込む
6. 塩で味を整えて、出来上がり
★Point…生米から炊く。
油を入れることで吹きこぼれ防止に。
また薬膳的に食材の気(エネルギー)を逃がさないと言われています。
◆じゃこと生姜の佃煮
<レシピ4人分>
ちりめんじゃこ 30g
生姜 200g
白ごま 大さじ1
*醤油 50cc
*酒(赤酒を使用 100cc
*砂糖 大さじ1
<作り方>
1. 生姜は皮を薄くむき、みじん切りにする
2. フライパンに1とちりめんじゃこと*の調味料をすべて入れる
3. フツフツとしてきたら中火にし、5分程度煮たら火を止める
4. 白ごまを混ぜたら、出来上がり
★Point…少し汁気が残る程度で火を止める。
お粥だけでなく、ご飯のお供やサラダにかけても美味しいです!
文:建部春菜
「薬膳とヨガと心地よい毎日」主宰。熊本を拠点に薬膳やヨガをベースとしたライフスタイルを提案。様々な場所で薬膳やヨガのイベントを開催 。また、学研プラス merアプリにて「かんたん薬膳」を連載。
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